ブラインドサッカー普及 次ステージへ |サイコスポーツ株式会社

ブラインドサッカー普及 次ステージへ

久しぶりにブラインドサッカーの活動に参加することができました。今日はLS福岡とFC修斗のトレーニングマッチ。そこで私がずっと思い描いていた光景が現実のものとなり、感動の一日となったのです。

それは視覚障がい児の参加。

普及の根を横に広げることが基本ですが、縦に根を伸ばすことで確固たる普及といえると考えています。福岡に限らず全国的にみても、視覚に障害を抱えた子どもたちの参加はほとんどないのが現状です。今日は特別支援学校の生徒2名がブラインドサッカーを体験しました。

保護者の方は、「身体を動かすことがないので本当にうれしい」と笑顔で話してくれました。8年前でしょうか。私は当時盲学校の校長に、体育の時間にブラインドサッカーを取り入れてほしいと懇願したことがあります。しかし答えはノーでした。理由は「危険すぎる」と。分からなくもありません。しかしスポーツをすること自体が危険とは隣り合わせ。そこに健常者も障害者も違いはないはずです。まして日常生活そのもが危険とは隣り合わせなのですが。

18歳で視力を失ったLS福岡三原選手が話してくれたことがあります。「サッカーをはじめてから今までにない感覚が研ぎ澄まされたように感じます。目の前にある障害物や遠くから聞こえる音。今ではドアの前に立てば、それが開いているか閉まっているかわかります」と。ブラインドサッカーは音を頼りに自分の身体を操る競技です。ボールの音や味方の声、敵の動きもすべて聴覚が基本です。三原選手が言う「研ぎ澄まされる」という感覚は、音の跳ね返りから広さや距離を感じ、眉間の当たりで感じる圧で周囲の状況がイメージできるというもの。例え視力を失っても、人間にはそれを補う別の機能が発達することを私はみてきました。つまり日常生活を送る上で重要な危険察知能力や危険回避能力が発達するのです。この発達は、彼らの生活において選択肢を増やし、行動範囲を拡大させることにつながります。ブラインドサッカーというスポーツを通して、もっともっと発信していかなければなりません。

そして何よりも、サッカーを通して仲間ができることです。喜怒哀楽を共有できる仲間ができることです。孤独感や疎外感から解放され、自身の存在価値や役割を実感できること。今日参加してくれた子どもたちが感じてくれれば幸いです。

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恐る恐るボールに触れる子ども。まだ表情は不安気ですが、動き終えた後の額に滲んだ汗、そしてその子をそばでみていたお母さんの表情が印象的でした。

アビスパのコーチたちの指導です。間違いなく身体を動かす喜びを感じることでしょう。我々もこの小さな芽を大切に、大切に育てていきたいと思います。

勇気の先に自由がある…


※トレーニングマッチの結果は九州ブラインドサッカー協会のホームページをご覧ください。

http://www.kyushu-bsoccer.com/